泉涌寺献茶式
―千 宗室家元奉仕―




  6月15日(金)、泉涌寺(京都市東山区)において、千 宗室家元の奉仕により、(こう)(じゅん)皇后(こうごう)御祥(ごしょう)()法要にともなう献茶式が執り行われました。
  同寺は、皇室の菩提所として「御寺(みてら)」と称される真言宗泉涌寺派の総本山です。弘法大師が草庵を結び、法輪寺と称したのが始まりと伝えられ、後に仙遊寺と改名されました。
鎌倉時代に(がち)輪大師俊芿(りんだいししゅんじょう)が宇都宮信房からこの地の寄進をうけ、中国・宋の法式を取り入れた大伽藍を建立しました。その際、境内の一角から清らかな泉が涌き出たことにより、寺号を泉涌寺と改めています。仁治3年(1242)に四条天皇の御葬儀が営まれて以来、多くの陵墓が造営され、歴代天皇・皇族方の御尊牌が御祀りされています。
  午前10時45分、家元は、伊住公一朗様、伊住禮次朗様とともに霊明殿に入られ、点前座に着座、濃茶・薄茶二碗を謹点、香淳皇后に捧げられました。




  献茶式に際して、小方丈に京都西支部(黒田正名支部長)担当の本席、妙応殿に京都南支部(平井義久支部長)担当の副席が設けられ、参列者に一碗が呈されました。


本席(京都西支部担当) 副席(京都南支部担当)