熱田神宮献茶式
―千 宗室家元奉仕―




  10月15日(火)、熱田神宮(愛知県名古屋市)において、千 宗室家元の奉仕による献茶式が執り行われました。同宮の献茶式は毎秋斎行されますが、今年は裏千家が8年ぶり当番となりました。
  同宮は、三種の神器の一つ草薙神剣(くさなぎのみつるぎ)を御神体とされる熱田大神(あつたのおおかみ)を主祭神としています。第12代景行天皇の御代、日本武尊(やまとたけるのみこと)が東征の折お妃の宮簀媛命(みやすひめのみこと)のもとに遺していかれた神剣を、媛が熱田の地に祀られたのがその始まりとされ、以来伊勢の神宮に次ぐお社として朝廷から取扱われる一方、「熱田さん」と親しまれ多くの人々の信仰を集めてきました。本年は草薙神剣をお祀りしてから1900年にあたります。
  午前10時30分、家元は千 敬史様、千 万紀子様、伊住禮次朗様とともに、神楽殿に進まれ、点前座に着座。多くの参列者の見守る中、献炭の儀に続き、濃茶・薄茶二碗を謹点、ご祭神に捧げられました。




  献茶式に際して、協賛席として近藤宗敬氏(愛知第一支部監事)担当の濃茶席が蓬庵に、表千家 吉田生風庵担当の薄茶席が茶席又兵衛に設けられ、参列者に一碗が呈されました。


濃茶席(近藤宗敬氏担当) 薄茶席(表千家 吉田生風庵担当)