豊国神社献茶式
―千 宗室家元奉仕―




  4月18日(金)、豊国(とよくに)神社 (京都市東山区)において、千 宗室家元の奉仕により献茶式が執り行われました。
  同社は、豊臣秀吉公の遺言により、埋葬された東山・阿弥陀ヶ峰の山麓に、慶長4年(1599)方広寺の鎮守社として建立された廟所がその始まりとされています。()(よう)(ぜい)天皇より豊国大明神の神号と正一位の神階が贈られ、広大な敷地に壮麗な社殿が造られました。大坂夏の陣の後、徳川幕府により神号は廃され、社殿は朽ち果てるままになりましたが、秀吉公を「尊王の功臣である」と賞賛なされた明治天皇の指示を受け、明治13年(1880)方広寺大仏殿跡地に社殿の再興をみました。その際、南禅寺金地院から移築された国宝の唐門は、伏見城の遺構と伝えられます。
  午前10時、家元は、家元夫人、千 敬史様、千 万紀子様、伊住弘美様、伊住公一朗様、伊住禮次朗様とともに豊国廟拝殿に入られ、点前座に着座。濃茶・薄茶二碗を謹点。秀吉公の御霊に献じられました。




  献茶式に際して、今日庵担当の本席が近隣の桐蔭席に、豊国廟南側広場に裏千家学園生担当の野点席が設けられ、参列者に一碗が呈されました。


本席(今日庵担当) 野点席(裏千家学園生担当)