青井阿蘇神社献茶式
―千 玄室大宗匠奉仕―




  5月11日(日)、青井阿蘇神社(熊本県人吉市)において、千 玄室大宗匠の奉仕による献茶式が執り行われました。同献茶式は、一般社団法人ひとよし球磨青年会議所創立55周年並びに名称変更の記念行事の一環として行われたものです。大宗匠と同会議所は、昭和34年同会議設立認証のため、当時日本青年会議所会頭を務められていた大宗匠が人吉を来訪されて以来のご縁になります。
  同社は、阿蘇の広大な原野を開拓し、その守り神として阿蘇山のふもとに鎮まる阿蘇神社のご祭神十二神のうち、神武天皇の孫になる(たけ)(いわ)(たつの)(みこと)、その妃である阿蘇津媛(あそつひめの)(みこと)、二神の間に生まれた國造速(くにのみやつこはや)(みか)(たまの)(みこと)の三柱の神々をご祭神としています。そのはじまりは大同元年(806)と伝えられ、古来より開拓の神として篤い信仰が寄せられてきました。本殿をはじめとして五つの建造物が国宝に指定されています。
  午前9時、大宗匠は本殿に進まれ点前座に着座。多くの参列者が見守る中、濃茶・薄茶二碗を謹点し、ご祭神へ捧げられました。式後「植樹の儀」が挙行され、大宗匠の人吉来訪を記念する植樹祭と大宗匠筆の石碑銘板除幕式が境内にて行われました。




  献茶式に際して、文化苑に熊本支部(與縄義昭支部長)担当の濃茶席が、参集殿に同支部担当の薄茶席が設けられ、田中信孝人吉市長をはじめとする参列者に一碗が呈されました。


濃茶席(熊本支部担当) 薄茶席(同支部担当)


記念石碑の前に佇まれる大宗匠


  なお献茶式前日には、人吉市内の清流山水花あゆの里に大宗匠を迎えて歓迎懇親会が開催され、和やかなひと時がもたれました。