5月17日(土)、上賀茂神社 (京都市北区)において、千 宗室家元の奉仕により献茶式が執り行われました。
同社は、神代の昔、背後にある神山に降臨された賀茂別雷大神をご祭神とし、天武天皇の時代に現在の社殿の基が造営されました。桓武天皇の平安京遷都以後は、皇城鎮護の神、鬼門の守り神、総地主の神として崇められてきました。嵯峨天皇が御杖代として皇女有智子内親王を「斎王」とし、皇女が賀茂斎院で上下の賀茂社に奉仕する制度を定め、鎌倉時代まで続きました。これにちなみ、いまでは「斎王代」が葵祭りの主役を担っています。この献茶式は、葵祭(賀茂祭)の一連の祭儀として、裏千家・表千家の隔年奉仕により昭和29年から行われてきたものです。
午前10時、家元は、家元夫人、千 敬史様、千 万紀子様、伊住公一朗様、伊住禮次朗様とともに本殿に入られ、点前座に着座。濃茶・薄茶二碗を謹点、ご祭神に捧げられました。 |