中宮寺献茶式
―千 万紀子様奉仕―




  平成27年4月12日(日)、飛鳥時代仏像彫刻の最高傑作の一つとされる「菩薩(ぼさつ)半跏像(はんかぞう)」をご本尊とする中宮寺(奈良県生駒郡)において、千 宗室家元のご名代千 万紀子様奉仕による献茶式が執り行われました。
  同寺は、聖徳太子が生母(あな)穂部間人(ほべのはしひと)皇后の願いにより創建されたと伝えられる寺院です。太子の斑鳩宮(いかるがのみや)を中心として西の法隆寺と相対する東の位置に、塔と金堂が一直線に配列される四天王寺様式をもって建立されました。平安時代以降衰微し、草堂にご本尊一体を残すのみとなり、戦国時代にはその草堂も焼失しました。江戸時代初期に後伏見天皇八世の皇孫(そん)()女王が門跡として入寺され、以後、尼門跡寺院として寺観が整えられ、現在に至っています。
  午前10時、万紀子様は、伊住公一朗様とともに本堂に進まれ、点前座に着座。参列者が見守る中、濃茶・薄茶二碗を謹点、ご本尊に捧げられました。




  献茶式に際して、本殿奥御殿に今日庵席、鳩和(きゅうわ)殿(でん)聖光(せいこう)(あん)に奈良支部(松久保秀胤支部長)席、本殿広間に中宮寺御流香輪会席が設けられ、参列者に一碗が呈されました。


奈良支部席 中宮寺御流香輪会席