壬生寺献茶式
―千 玄室大宗匠奉仕―




  平成28年5月16日(月)、律宗大本山壬生寺(みぶでら)(京都市中京区)において、千 玄室大宗匠の奉仕による献茶式が執り行われました。
  同寺は、正暦2年(991)、園城寺の快賢僧都により創建され、古くは地蔵院、宝幢三昧寺と号しました。地蔵菩薩を本尊とし、白河天皇の篤い信仰を受け、天皇の発願により節分厄除け大法会が始められ、鎌倉時代の正安2年(1300)に円覚上人によって始められた「壬生大念仏狂言」は重要無形民俗文化財に指定されています。幕末期には「新撰組」が壬生に屯所を構えたことにより、隊士の墓塔もあり、ゆかりの寺として親しまれています。
  このたび日中文化交流協会創立60年に合わせて日本の律宗の祖、鑑真和上(わじょう)像が中国で2体制作され、うち1体は中国・文峰寺に、もう1体は鑑真が創建した奈良市の律宗総本山唐招提寺を経て壬生寺に安置され、日中双方で和上の遺徳をしのぶことになりました。
  午後3時、大宗匠は、鑑真和上像とともに本堂に入られ、点前座に着座、濃茶・薄茶二碗を謹点、ご本尊の地蔵菩薩立像と鑑真和上像に捧げられました。