唐招提寺献茶式
―伊住公一朗様奉仕―




  平成28年9月15日(木)、唐招提寺(奈良市)において、千 宗室家元のご名代伊住公一朗様奉仕による献茶式が執り行われました。
  同寺は律宗(りっしゅう)の総本山で、奈良時代、日本に戒律を伝えるため中国・唐から来日した(がん)(じん)和上(わじょう)が、天武天皇の皇子新田部(にたべ)親王(しんのう)の旧宅地を朝廷より下賜され、天平宝字3年(759)に戒律を学ぶ人たちのための修行の道場を開いたことに始まります。境内には奈良時代の建造物が多く残っており、独特な雰囲気に包まれています。毎年、中秋の名月の日には、「観月讃仏会(かんげつさんぶつえ)」が催され、和上とともに名月をめでる法要が金堂で行われることから、同寺での献茶式は夕刻から始められます。なお、本年は鑑真和上像が安置されている「御影堂(みえいどう)」が平成の大修理のため、献茶式会場は「金堂」になりました。
  午後6時、公一朗様は金堂前に進まれ、点前座に着座。「観月讃仏会」の行われる中、濃茶二碗を謹点。国宝の本尊廬舎那仏坐像と御月様に捧げられました。




  献茶式に際して、奈良支部(松久保秀胤支部長)担当の呈茶席が設けられ、参列者に一碗が呈されました。