醍醐寺献茶式
―千 宗室家元奉仕―




  平成28年11月9日(水)、醍醐寺(だいごじ) (京都市伏見区)において、千 宗室家元の奉仕により献茶式が執り行われました。
  真言宗醍醐派総本山の同寺は、弘法大師空海の孫弟子にあたる(しょう)(ぼう)理源(りげん)大師(だいし)が貞観16年(874)に醍醐山(笠取山)山頂に小堂を建て、准胝(じゅんてい)如意(にょい)(りん)の両観音像を安置したことに始まります。境内は醍醐山頂一帯の「上醍醐(かみだいご)」と、同寺の中心的な堂舎である金堂や主要な塔頭三宝院(さんぽういん)の置かれた山麓の「下醍醐(しもだいご)」からなり、「下醍醐」の金堂には本尊薬師三尊像が安置されています。同寺は、豊臣秀吉最晩年の催し物「醍醐の花見」が行われたことで知られ、この故事にちなみ毎年4月には「(ほう)太閤(たいこう)花見(はなみ)行列(ぎょうれつ)」が開催され、境内は終日賑わいを見せます。
  午前10時、家元は、伊住公一朗様、禮次朗様とともに金堂に入られ、点前座に着座。濃茶・薄茶二碗を謹点、ご本尊に捧げられました。




  献茶式に際して、三宝院内の「純浄(じゅんじょう)(かん)」(重要文化財)に京都西支部(黒田正名名誉支部長・中澤忠嗣支部長)担当の本席が、同じく白書院に京都東支部(内田昌一名誉支部長・佐竹力總支部長)担当の副席が設けられ、大林剛郎老分(今日庵理事・淡交会理事)、武田隆男京都支部連合会会長(今日庵理事)などの参列者に一碗が呈されました。


本席(京都西支部担当) 副席(京都東支部担当)