川崎大師献茶式
― 千 宗室家元奉仕 ―


 令和4年4月10日(日)、神奈川県川崎市の金剛山金乗院平間寺(へいけんじ)、通称「川崎大師」において、千 宗室家元奉仕による献茶式が執り行われ、淡交会川崎支部、川崎青年会議所の会員、川崎学校茶道連絡協議会登録の学校関係者および生徒らが参列しました。この献茶式は、毎年4月に川崎大師平間寺、淡交会川崎支部、川崎青年会議所の共催により行われています。




 同寺は、成田山新勝寺(千葉県成田市)、尾山薬王院(東京都八王子市)と並んで真言宗智山派の大本山の寺院です。平安時代後期、川崎の地に住む平間兼乗(ひらまかねのり)が、42歳の厄年に弘法大師像を海中より引き揚げ、洗い清めて草庵にお祀りしていたところ、諸国教化中の高野山の尊賢(そんけん)上人が兼乗の草庵を訪れたことがきっかけとなり、大治3年(1128)一寺を建立。兼乗の姓をもって寺号とし、ご本尊を厄除弘法大師と称しました。




 午前10時、家元は大本堂に入り、点前座に着座。濃茶と薄茶を謹点し、ご本尊に捧げられました。




 献茶式終了後、家元による講演会が同寺内の信徒会館地下講堂にて開催されました(主催:川崎青年会議所)。この度の講演会は、新型コロナウイルス感染症の影響で2年続けて茶席を持てない学校茶道の生徒のために企画されたものです。家元は、コロナ禍によって以前のように茶会を催すことが難しくなっている状況であっても、茶の湯の心は普段の生活の中にあると語られ、生徒たちに励ましの言葉をかけました。