伊住宗匠 大阪青山歴史博物館にて講演


  伊住宗晃宗匠は、10月20日、兵庫県川西市にある大阪青山歴史文学博物館で講演されました。同館で10月10日〜11月25日にわたって開催されている秋季特別展「茶の湯にみる日本の美」(後援:社団法人茶道裏千家淡交会総本部)において、記念講演会の講師として出講されたもの。
  講演は「日本的」と題して、日本的なるものの正体を分かりやすく解き明かそうというアプローチを試みられました。まず、日本文化の代表としての「茶室」には五感を刺激する装置が備わっており、わずかな変化を感じとれるように感覚が研ぎ澄まされていく空間であるとし、茶室での「五感の楽しみ方」のススメ。さらに、日本文化を特徴づけるものとして「自然環境、形、想像力、日本語」を挙げて具体的に解き、その骨格に「間、見立て、ちぢみ」なるものの存在を指摘しました。
  伊住宗匠のユーモアを交えたお話に、100人を超える聴講者らは熱心にノートをとったり、時に納得の表情も。縦横に広がるお話に所定の一時間半は瞬く間に過ぎ、終了時にはいつまでも拍手が止みませんでした。
  会場の博物館は、高台の城郭建築。この日は高く晴れ渡る秋の好日となり、屋外庭園で催された市民茶会には、聴講者だけでなく多数の市民がゆったりと一服を楽しんでいました。



大阪青山歴史文学博物館正門 伊住宗匠の記念講演会「日本的」


博物館入り口 講演される伊住宗匠 聴講者