花園会夏季講座で千 宗之若宗匠ご講演
「侘茶の精神」をテーマに


  8月25日、京都市右京区の臨済宗妙心寺派大本山妙心寺にある花園会館において行われた花園会夏季講座(主催:花園会本部・共催:花園大学)で、千 宗之若宗匠が講演されました。



  花園会(鈴木眞道本部長)は全国の臨済宗妙心寺派(細川景一宗務総長)の信徒が集まる組織。夏季講座は臨済宗学の講義や坐禅を中心とした「臨済禅の大学」で、3年目となる今年は8月24日から26日に開講。妙心寺派虚心庵の住職である若宗匠は、特別講座の講師として登壇されました。

  ご講演は、「侘茶の精神」と題して1時間15分行われ、約300人が受講。
  若宗匠は、最古の茶書『茶経』(陸羽著)を端緒に、茶の湯の歴史を辿られながら、「利休居士から宗旦の三代にわたり試行錯誤して生まれたのが侘茶。その精神を『和敬清寂』という言葉で表します」と侘茶の真意について分かりやすく解説。
  さらに、茶道の点前について「点前は二十四節気をもとに、季節を表現する様々な手続きが生まれました。誰もがこの時期にしかできないという季節感を表現し、楽しみ合えるように工夫されたのが点前です」と話され、「今後も臨済禅を通じて自己の向上につながることを祈念し、茶道の精神が皆さんの一助になれば有難いことです」と結ばれると受講生から拍手が沸き起こりました。