千 宗室家元
第44回 日本人間ドック学会で講演
〜『おのれと語らう』と題して〜




  千 宗室家元は、8月29日、第44回日本人間ドック学会で講演されました。

  同学会(学会長:武田隆男氏 武田病院グループ会長)は、京都駅ビル内のホテルグランヴィア京都において、『生命のちからを信じて』−活力の再生へーをメインテーマに28、29日の両日開催されており、人間ドックが果たす役割の再認識と、健康で素晴らしい人生をエンジョイするために資することをめざして、医学の専門分野にとどまらない広範なプログラムを展開。
  『おのれと語らう』と題した約1時間半の講演は、学会参加者をはじめ一般市民約1200人が聴講。


講演される家元



朝早くから大勢の市民がつめかけ、熱心に聴講


  家元は、森 鴎外の「日本未だ普請中なり」という言葉を引かれて、明治から現代に至る日本人の心情を語られ、「一人ひとりが大黒柱であり床柱であると認識し、依頼心を持つ生き方から脱しなければいけない」とし、さらに、「禅では、本人が自分の存在を見極めていなければ無心の修行はできない。そうして、自分の立っている足下をしっかり認識し、ゆるぎない自分を確立したとき初めて、真の和洋折衷が成り立つのです。自分を信じて、まず自分が自分の相談役となってみてはどうでしょう」と締めくくられました。