千 玄室大宗匠 夏期集中講義にて特別講義
〜京都各大学対象の夏期集中講義「日本文化における花・茶・香」〜



会場の池坊短期大学


  残暑厳しい9月13日、千 玄室大宗匠は「大学コンソーシアム京都」の池坊短期大学の単位互換制度提供科目、夏期集中講義「日本文化における花・茶・香」において、特別講義をされました。

  「大学コンソーシアム京都」は、学術や国際化・情報化の進展、産業構造の変化に伴い、京都における大学教育改善のための調査研究、情報発信等の事業を行うことにより、大学と地域社会及び産業界の連携を強めて、大学相互の結びつきを深めることを目的として1998年に設立された財団法人。京都地域を中心に47校の大学・短期大学が加盟しています。今年度は、文化、芸術、政治、経済、自然科学などほぼ全ての分野にわたって400を超える科目が提供されていますが、この集中講義は当初から開講されている人気講座の1つ。

  講義会場の京都市内中心部にある池坊短期大学・洗心館「こころホール」には加盟の各大学より200人の学生が受講しました。

  大宗匠は、「茶の湯のこころ」と題して2時間の講義時間の前半を講義、後半は茶道の点前解説が行われました。






  大宗匠は、日本における茶道の成立と発展から中国をはじめとする世界での茶道交流の実例を挙げて和敬清寂の精神をわかりやすく解説。さらに「茶道は学校・親が教えてくれない感謝・思いやり・折目・けじめを教えてくれるもの。学生時代に自国の文化・心を知ることは大切であり、今回の講義でこれらを身につけ、日本の次代を担っていっていただきたい」と学生たちに熱く語られました。




  大宗匠の講義の後は、池坊短期大学茶道部の2年生が、亭主・半東・客を務め、金沢宗維・今日庵業躰による薄茶運び点前の解説が行なわれました。