尾道で茶道文化講演会
家元を迎え「明喜庵」扁額除幕式




  千 宗室家元は、5月12日、尾道市公会堂において、尾道茶道文化講演会に臨まれ、「茶の湯は日本のポータルサイト」と題して講演されました。主催は淡交会尾道支部(長坂寿夫支部長)で、会場には支部会員のみならず東中国・中部中国地区会員、一般市民など約1300人の参加者が集いました。




  講演会に先立ち、公会堂ロビーには呈茶席が設えられ、青年部と学校茶道が合同で参加者をもてなしました。学校茶道参加校は、尾道大学・広島商船高等専門学校・弓削商船高等専門学校・尾道北高等学校・因島高等学校・弓削高等学校・尾道高等学校の皆さん。

  開会式には、尾道市長の平谷祐宏氏、尾道市教育長の半田光行氏、東中国・中部中国の正副支部長方が出席、平谷市長より祝辞が述べられました。
  今回の講演会には上記学校より学生・生徒も多数聴講。家元は講演の中で、学生生徒から事前に寄せられた質問に答えながら、茶道への心構えやもてなしについて、ご自身の経験を踏まえわかりやすく語られました。




  夕刻からは会場を尾道国際ホテルに移し「お家元を囲む懇親会」が催され、300人が出席。冒頭、仕舞が披露され、参加者は瀬戸内の味覚を楽しみながら和やかに歓談しました。
  また、家元は各テーブルを廻られ、参加者と交流されました。




  翌13日は、明喜庵扁額除幕式が執り行われました。   淡交会理事で広島第二支部長の橋本宗利氏から尾道市に寄贈された爽籟軒庭園の一部には、妙喜庵待庵写一畳台目茶室と二室の茶室があり、この度茶室棟を「明喜庵」として家元が扁額を揮毫、その除幕式と茶室披露茶会が催されました。
  主催者を代表して平谷市長が挨拶、家元の祝辞に続き、橋本宗利氏が寄贈者として挨拶されました。
  扁額除幕に引き続き、早速明喜庵で披露茶会が催され、家元が一畳台目茶室に入席、亭主を務められた橋本氏のもてなしをうけました。




  尾道市は坂の町としてだけでなく、由緒ある寺院が軒を連ねる古寺の町としても有名。今回の慶事にあたり、尾道支部が浄土寺(真言宗)と浄泉寺(浄土真宗)に薄茶席と立礼席を設けました。
  家元は各席を廻られ、支部会員をはじめ参加者と交歓されながら、心尽くしの一碗を楽しまれました。