金城学院創立120周年・金城学院大学設立60周年記念講演会
―千 玄室大宗匠が講演―




  名古屋市にある学校法人金城学院は、キリスト教の理念に基づき、豊かな人間性と実践的能力を兼ね備え社会に貢献できる女性の育成を目指す、伝統ある学園です。本年は同学院の創立120周年、金城学院大学設立60周年の佳節にあたり、各記念事業が行われています。10月7日には同大学ランドルフ記念講堂において記念講演会が開催され、千 玄室大宗匠が「日本の心、茶のこころ」と題して講演され、台風の接近中であるにもかかわらず800名を超える聴講者が来場しました。
  大宗匠は、先ごろバチカン市国においてローマ法王ベネディクトゥス16世に特別謁見されたことを糸口に、禅宗の家に生まれ、さらに同志社でキリスト教精神に触れた経験が、様々な宗教に自然体で接することを可能にしたと述べられました。また、海軍での生活、僧堂での修行の日々やアメリカ留学など、今までの経験全てが現在の自分につながり、茶道の心をもって世界平和のために活動する原動力となっていると語られました。
  当日は質疑応答の機会も設けられ、会場に集まった聴衆は大宗匠の力強い言葉に熱心に聴き入りました。