千 玄室大宗匠 九州「正論」懇話会で講演




  4月27日、千 玄室大宗匠は、ホテルオークラ福岡で開催された九州「正論」懇話会の第93回講演会において「このままでいいのか日本『茶のこころ』」と題して講演されました。




  大宗匠は自らの戦争体験に触れられ、「今、世の中は乱れています。愛する家族のために亡くなった戦友たちは今の日本を悔しい思いで見ているのではないでしょうか。私は彼らの死を無駄にしないために、日本を素晴らしい国にしようとの思いで今日まで歩んできました」と語られました。さらに「現代では失われがちな細やかな創意工夫こそ、土地も資源も無い我が国を成り立たせてきた根幹だったのではないでしょうか。日本人の温かい心、もてなしの心、すなわち本来の意味での大和魂を取り戻し、茶道をはじめとする素晴らしい伝統文化を発信していきましょう。世界中の人たちも、きっと日本の良さを分かってくれるはずです」と話され、優しさの中にも力強さと熱意溢れる大宗匠の言葉に出席者は熱心に聴き入りました。