千葉県支部職地域茶道連絡協議会創立20周年
―千 宗室家元が記念講演―



  5月22日、千葉市の京葉銀行文化プラザ「音楽ホール」にて、千葉県支部職地域茶道連絡協議会創立20周年記念行事が開催され、千 宗室家元が「一期一会は、そこにある」と題して記念講演をされました。
  職地域茶道連絡協議会は、企業や官庁における職場茶道部や市町村の公民館・コミュニティーセンター、カルチャー教室等での茶道活動、茶道教授者に対する支援を目的として創立された全国でも珍しい取り組みです。平成3年2月11日に、中村雄太郎支部長(当時)、故今井宗修幹事長(当時)の発案により発会、全40箇所で27名の茶道教授者が指導にあたり、受講者は約500名を数えました。
  現在では、全60箇所、54名の茶道教授者が所属し、総会・講演会のほか、支部主催の茶会や地区大会等で茶席を担当するなど活動を続けています。そして平成12年には、故伊住宗晃宗匠を迎えて10周年記念行事を開催し、この度20周年を迎えました。

  家元は、会場へ到着後、職地域茶道連絡協議会担当の呈茶席へ入られ、地元色の感じられる設えのなかで一碗を楽しまれました。



  記念式典では、主催者を代表して中村浩士連絡協議会会長(千葉県支部支部長)と石橋宗絹委員長(参事補・同支部副幹事長)が挨拶。来賓を代表して、元衆議院議員の櫻田義孝氏(同支部顧問)、千葉県議会議員の臼井正人氏(同支部顧問)が祝辞を述べられました。


中村会長 石橋委員長


櫻田氏より祝辞 臼井氏より祝辞


  式典に続いて行われた功労者表彰では、家元より、この連絡協議会の設立と運営に尽力された初代会長で千葉県支部名誉支部長の中村雄太郎氏(代理として、ご息女・山口牧子氏)に表彰状が、そして、連絡協議会相談役の小倉宗光氏(元同支部幹事長)と初代委員長の香取宗優氏(同支部参与)に感謝状が贈られました。
  また、中村浩士支部長より、支部長表彰として10名が表彰されました。



  家元は、講演の中で、「人と人とが一生付き合っていく中で大切なことは、相手の良いところを見つけようとする気持ちです。人間は他の動物と違って自己認識し自分をしっかりと見つめることができます。自分に目を向けるのと同様に人にも向けることで、相手を敬う心が生まれ、それぞれの違いを認め、お互いの立場を尊重しあうことができるのです」と話され、「一期一会は特別なことではありません。今自分が生きているこの瞬間に感謝し、そして相手が生きていることを認めてあげる気持ちが一期一会を生み出しています。この職地域茶道も、一期一会を繰り返しながら20年間歩んできたのではないでしょうか」と語りかけられました。