大宗匠、清交社創立92周年記念にて講演


  平成27年6月1日(月)、大阪市北区にあるANAクラウンプラザホテル大阪において一般社団法人清交社創立92周年記念祝賀会が開催され、千 玄室大宗匠が「思うことども」と題して講演をされました。

  「清交社」は大正12年、東京で福沢諭吉が情報交換の場として創立した交詢社を見本とし、毎日新聞社 高石 元 社長を中心に創立。故伊住宗晃宗匠も在籍されたことのある歴史ある社交クラブです。
  村上 信 式典・祝宴委員長の挨拶の後に登壇した大宗匠は、茶の湯の歴史を紐解きながら、「昨今のメディアで“もてなし、もてなし”と騒がれていますが、口に出さずとも、昔の日本にはおもてなしの心がありました。それは、決して“叶いたがる”ことはなく自然のままに接し、振る舞う“素直な心”です」と、茶の精神について分かりやすく説かれました。そして、茶道に親しんだ実業家の故松下幸之助氏の言葉をとりあげ、「かつて松下さんは“お茶によって教養を得、良い人間関係を構築し、心の安定を保つことができるから、一服のお茶が大事なのだ”とおっしゃいました。茶道は決して難しいものではありません。物騒な世相である今、お茶によってお一人お一人の心を安定させ、平和な世界になることを心から願っております」と締められました。