千 玄室大宗匠 心游舎設立5周年記念講演


  平成28年4月23日(土)、醍醐寺(京都市伏見区)において心游舎設立5周年特別企画「日本文化を未来につなぐために」が開催されました。

  心游舎は、彬子女王が主宰。「次世代を担う子どもたちに、本物の伝統文化の魅力を伝えたい」との思いから平成24年に設立され、今年で活動5年目を迎えました。通常の活動は子ども向けのワークショップが中心ですが、この度は活動を支える大人に向けた講演会が企画され、心游舎顧問である千 玄室大宗匠が「日本人と茶の湯のこころ」と題した記念講演をされました。

  講演に先立ち、霊宝館の庭園にて淡交会京都西支部による呈茶席が設けられ、参加者は野点の一碗を楽しまれました。




  呈茶後、館内に場所を移し記念講演が行われました。醍醐寺僧侶による読経、彬子女王のご挨拶後に演台に立たれた大宗匠は「“伝承”と“伝統”をどのように未来に受け継ぐかということは大事なテーマ」とした上で、「茶の湯は千 利休居士の流れを三千家の歴代方それぞれが一生懸命育て、その時代に合った茶の道を築き、伝承してこられました。未だ完成されてはいませんが、人は未完成だからこそ魅力を感じ、茶道文化という“伝統”が受け継がれてきました。それぞれが責任を担い、次代に繋ぐことができれば、文化の未来はあります」と語りかけられました。




  続いて、彬子女王と醍醐寺 仲田順和座主の対談が行われました。