千 玄室大宗匠、同志社にて講演


  令和2年11月9日(月)、同志社女子大学(京都市上京区)において「同志社女学校父母の会」主催の講演会がリモート開催され、同志社の創立者である新島襄の妻・八重をテーマに千 玄室大宗匠が講演をされました。



  このたびの講演会は、同志社女子中学校・高等学校の生徒ならびに保護者、約1600名に映像配信され、会場となった栄光館「ファウラーチャペル」には父母の会役員ら、約80名が参集。辻村 好校長、父母の会会長の岡本政明氏(淡交会京都南支部幹事)の挨拶に続いて大宗匠が登壇されました。
  「八重刀自と同志社のお茶」と題し、大宗匠は初めに母校である同志社での学びと思い出を振り返り、そこで培われて自身の支えとなった精神について語られました。



  次に大宗匠は、新島八重が自ら茶の湯に勤しみ、茶道による女子教育に努めた功績と先進性について語られ、最後に「争いごとのない世界の実現に向けて、今こそ八重刀自の理念に立ち返り、『いかがですか。お先に。いただきます』の気持ちを一人ひとりが家庭の中から育てていってください」と締めくくられました。
  また、講演に先立ち、同志社女子高校茶道部顧問が席主となって校内の和室「宗竹庵」にて、一碗が振る舞われました。この庵号は八重が十三代圓能斎宗匠より拝受した茶名「宗竹」から採られたもので、平成28年5月、千 宗室家元が命名し、扁額を寄贈されました。