千 玄室大宗匠「仙庵」寄贈50周年記念講演会


 令和4年5月22日(日)、仙台国際センターにて、茶室「仙庵」が寄贈され50周年を迎えたことを記念し、千 玄室大宗匠が講演をされました。(主催:宮城支部 鎌田文惠名誉支部長、藤ア三郎助支部長・淡交会参事・東北地区副地区長)

 「仙庵」は、昭和44年6月10日、千 嘉代子様(清香妙嘉大姉・14代無限斎碩叟宗室ご令室・15代鵬雲斎千玄室大宗匠ご母堂)が、仙台市名誉市民に推戴され、その記念に昭和47年に裏千家から仙台市へ寄贈された茶室で、大年寺山公園(仙台市太白区)に静かにたたずんでいます。


 新型コロナウイルス感染症の影響により、会場参加者の規模を縮小し、支部内会員・学校茶道を学ぶ学生へオンライン配信(YouTube Live限定公開)がなされました。

 感染症対策を徹底した会場には、来賓として仙台市長の郡 和子氏、仙台市副市長藤本 章氏、長谷川吉茂東北地区地区長 (今日庵老分・山形支部支部長)、伊藤博人東北地区副地区長 (淡交会特別参事・いわき支部支部長)、畑中和紀青森支部副支部長、平栗宗貞淡交会参事補(岩手支部副幹事長)はじめ地区内役員、主催支部の鎌田名誉支部長、藤ア支部長、加藤雄彦副支部長(淡交会理事)、阿部賀寿男副支部長、板垣金太郎副支部長はじめ支部内役員・会員約420名が参集。また、YouTubeにて支部内会員約200名が視聴参加しました。

◇開会(YouTube Live限定公開)
 午後3時より仙台国際センター展示棟にて開会。
 開会にあたり、鎌田名誉支部長が主催者を代表し挨拶、郡 市長より歓迎のことばがありました。
 また、大宗匠より郡 市長へ「仙庵」茶室維持のための金一封の目録が贈呈されました。 

鎌田名誉支部長 挨拶 郡 市長 歓迎のことば


◇講演会(YouTube Live限定公開)
 藤ア支部長による大宗匠プロフィール紹介の後、大宗匠が「想いでの数々」と題し講演。
 大宗匠はウクライナ情勢に触れ「平和のためには和やかな気持ちになってほしい。そのために一碗のお茶を点て『いかがですか』『お先に』『どうぞ』と勧めあうことが大切です。一碗のお茶こそが対立を止める原動力になります」と語られました。
 また、仙台出身の母から厳しく育てられたことなどを振り返り、「人間にとって命が大切です。命の『い』は生きる、『の』は生きるための望み、『ち』は父母からもらった血です。命は人間としての価値観・自分の居場所です。居場所があることが、生きるという素晴らしい生涯を送ることができます」と結ばれました。


 終りに、宮城県仙台二華高等学校茶道部部長からお礼のことば、阿部副支部長の閉会挨拶があり講演会は締めくくられました。

お礼のことば 阿部副支部長 閉会挨拶

◇「鵬雲斎 千 玄室大宗匠を囲む会」
  午後5時30分より、万全の感染症対策を講じたホテルメトロポリタン仙台「スカイホール銀河」にて開催。
 藤ア支部長の主催者挨拶、長谷川地区長の歓迎のことばに続いて、大宗匠の挨拶、来賓として、宮城県知事の村井嘉浩氏(宮城支部顧問)の祝辞があり、伊達家十八代当主の伊達𣳾宗氏(宮城支部特別顧問)による乾杯の発声が行われました。
 参加者は大宗匠を囲んで再会をよろこび和やかに懇親を深めました。
 最後に、加藤副支部長の閉会挨拶でおひらきになりました。

藤ア支部長 挨拶 長谷川地区長 歓迎のことば
大宗匠 挨拶 村井宮城県知事 祝辞
伊達特別顧問 乾杯の発声 加藤副支部長 閉会挨拶

◇記念茶会
 講演会前には、「仙庵」にて鎌田宮城支部名誉支部長が席主となり薄茶席が設けられ、想い出の品々とともに、お心入れの一碗が呈され、参加者は懐かしく往時を思い起こしひと時を楽しみました。