第15回裏千家男子組講習会・第15回裏千家学生セミナー
開講される


  桜前線の到来が待たれる3月22日、宗家において男子組講習会と学生セミナーが開講されました。
  男子組講習会は、「男性茶人の育成」を目的に昭和62年(1987)にスタート。裏千家茶道を修道する男性なら年齢も許状資格も問わず受講できる講習会で、今回は20代から60代まで19人が参加しました。
また、学生セミナーには全国の大学院・大学・短期大学に在籍する学生79人が受講。
  21日夕刻より受付・オリエンテーションを受け、22日午前9時、利休御祖堂を参拝の後、茶道会館に整列。


挨拶される家元


  坐忘斎千 宗室家元が臨席されて開講式が行われました。
  家元はご挨拶で、「茶道の和敬清寂の原点は一期一会です。それは大仰に構えるものではなく、毎日毎日を素直にとらえる感性を持ち、素直に受け入れるところからその根幹に通じます。本講習の3日間も、瞬間瞬間を素直に受け止め、それぞれの修道の関門に向かっていってください」と励まされました。
  受講生を代表して、お茶の水女子大学の月瀬蓉子さんが「誓いの言葉」を述べ、受講生らは班に分かれて講習に臨みました。



受講生代表の誓詞




 
  講習風景:
    業躰講師による実技指導



  最終日の24日朝には、家元が「和むということ」について話され、受講生たちは熱心に聴き入りました。
  家元は「 和むためには覚悟が必要です。亭主と客がそれぞれ自分の立場を認識し、互いに交わり合おうと努力する。そうして、相手の心を慮って共に歩み寄ることで、賓主互換が生まれる。覚悟とは、自分を知り、自分の考えや行動に責任を持とうということなのです」と語られました。




  すべての講習を終えた午後3時より、閉講式が行われました。受講生を代表して、男子組より井田大輔氏、学生セミナーより福井医科大学の高橋香澄さんが修了証を授与。最後に、中野宗雅氏が答辞を述べ、3日間の講習に感謝しさらなる修道を誓っていました。


受講生代表の答辞