裏千家五代 不休斎常叟宗室居士三百回忌
大徳寺において追善法要 茶会


  5月14日、裏千家第五代・不休斎常叟宗室居士の三百回忌の追善法要・茶会が、大徳寺において営まれました。
  不休斎常叟居士は、千家四代仙叟居士の嫡男として延宝元年(1673)に金沢で生まれ、宝永元年(1704)32歳という若さで亡くなりました。
父・仙叟に続いて加賀前田家に茶道奉行として仕え、のち伊予松山藩主の久松家に出仕。元禄という華やかな時代を生きた常叟居士ですが、侘び茶に徹した茶風であったといわれ、短い生涯に多くの好み物を残され、現代の茶の湯につながる基礎を築かれました。

  このたびの三百回忌法要は、千 宗室家元が第十六代を継承されてから初めての遠忌法要となります。
法要は午前9時半より大徳寺聚光院において催され、千 玄室大宗匠、千 容子家元夫人、伊住弘美夫人はじめ親族方、今日庵老分・顧問、淡交会理事・監事、地区・支部役員、全国の今日会会員はじめ裏千家同門約200人が参列。
  家元がお茶湯の儀を厳修され、利休居士、常叟居士にそれぞれ一碗を献じられました。





法要後挨拶される家元


墓前供養


  聚光院住職の小野澤虎洞導師はじめ僧侶方の読経の中、大宗匠、家元はじめご親族や来賓の方々が焼香。参列者らは常叟居士の遺徳を偲び、合掌しました。

  大徳寺山内には追善茶会として4席が懸けられ、約600人が参会しました。

今日庵濃茶席  (於 総見院) 業躰席  (於 三玄院)


京都四支部席(於 徳禅寺) みどり会席【裏千家留学生】(於 黄梅院)


  また、茶道資料館において特別展が開催されており、参会者は各席の茶趣とともに、ゆかりの道具の展観を楽しみました。

常叟宗室居士三百忌展を熱心に見学する参会者