第2回宗家特別講習会−行之行台子研究−

良い先生をめざして
炉の時季に開講

講話される大宗匠

  11月26、27日、宗家特別講習会が開講され、全国より受講生70人が受講しました。
この講習会は、千 宗室家元が示された指導方針の一つ「良い先生の育成とそれに伴う良い社中づくり」に基づくもので、行之行台子に関する坐学の講習会。茶道の根本とも言われる台子点前の正しい相伝のため、6月の風炉に続いて、炉の時季に第2回目が行われました。


  26日午後1時より、家元臨席のもと、茶道会館において開講式。
家元は「良い先生の育成のためには自分たちが今まで学んできたものをもう一度復習する場が必要です。点前にはすべて意味がある。その一つひとつを生み出した必然的な理由を、この講習で学んでいただきたい」と話されました。

  引き続いて、早速講習が始まりました。今回はまず、大宗匠道話、続いて会場を裏千家学園講義室に移して、家元講義が行われました。
開講式で挨拶される家元


大宗匠講話


  大宗匠は、台子の意味、歴史など総論をわかりやすく説かれました。
家元は、台子、八卦、道具について具体的に解説され、受講者たちは皆、真剣な表情でノートを執りながら聴き入っていました。


講義される家元




点前解説「行之行台子」


質問に答えられる家元


  27日は利休御祖堂参拝の後、茶道会館2階において朝礼。引き続いて、家元指導のもと、業躰講師による基準点前が行われました。台子の組み立てから水屋での準備に始まり、席入り、炭手前、行之行台子点前が順を追って進められた後、質疑応答の時間も設けられ、家元が丁寧に回答されました。

  すべての講習が終了後、閉講式が行われ、家元より受講生を代表して鎌田宗州氏(宮城支部)が修了証を拝受し、謝辞を述べました。
家元は、「この講習で得られた宝を自分だけのものとせず、世のため人のため社中のために使ってほしい」と話されました。
修了証授与