平成16年甲申歳 宗家初釜式

新春の清々しい気に満ちて、厳かに




    平成16年甲申歳、恒例の宗家初釜式が1月7日より始まりました。
  式場の咄々斎は、床に正親町天皇御宸翰の懐紙、青竹に結柳が飾られ、新春の寿ぎに満ちるなか賀客を迎えました。

  7日の第一席には、千 宗左表千家家元、千 宗守武者小路千家家元、山田宗偏宗偏流家元、山田啓二京都府知事、桝本頼兼京都市長、稲盛和夫京都商工会議所名誉会頭、衆議院議員の伊吹文明氏、池坊保子氏、前原誠司氏、参議院議員の河本英典氏、福山哲郎氏、田坂幾太京都府議会議長、田中セツ子京都市議会議長、池坊由紀華道家元池坊次期家元、小谷隆一京都商工会議所名誉顧問、九條道弘平安神宮宮司、塚本能交(株)ワコール取締役社長ら33人が席入り。

  午前8時45分開式が告げられ、坐忘斎千 宗室家元が炭手前の後、甲申歳初削りの茶杓(銘 舞姿)で、「三ツ重茶碗 福禄寿」に濃茶を練られ、鵬雲斎千 玄室大宗匠が取り次がれ、正客の千 宗左家元より順服。今年は、家元が申年生まれでもあり、猿の意匠や家元好みの道具が取り合わされ、賀客らは心づくしの一碗とともに堪能。和やかな初春のお席となりました。


濃茶を練られる家元 式場での大宗匠


  その後、宗家方が揃われ、家元、大宗匠より挨拶。家元は「家元を継承して1年、大宗匠はじめ皆様方に助けていただき、務めることができました。今後も、裏千家茶道の充実のため一身を投げ打って邁進する所存です」と挨拶され、山田知事が代表して「あけましておめでとうございます。これからも今日庵の末長い発展と家元はじめ皆々様のご多幸とご健勝をお祈りします」との賀詞を述べられました。


招待客に挨拶される宗家方 金剛永謹師による祝言の謡曲


  また、今年は、茶道会館2階広間に祝膳席が設けられ、千 容子家元夫人、長女・万紀子様はじめ夫人方がおもてなし。さらに、薄茶席が、茶道会館1階と裏千家学園茶室に懸けられ、宗家周辺はひときわ華やいだ雰囲気に包まれました。


祝膳席で挨拶される夫人方


おもてなしされる千 容子家元夫人(左)と長女・万紀子様(右)


薄茶席(茶道会館1階) 薄茶席(裏千家学園茶室)





  宗家初釜式は13日まで。行政・経済界・諸団体代表者、寺社関係者、西日本の裏千家の修道者・教授方ら約3200人が参席。
  さらに、16〜20日には、会場を裏千家東京道場に移して、小泉純一郎首相はじめ、各界著名士、東日本の同門社中ら、5日間で約2900人を迎えます。