平成28年丙申歳 今日庵初釜式



  1月7日(木)、京都において平成28年(ひのえ)(さる)歳の今日庵初釜式が始まりました。

  式場となった平成茶室「聴風の間」の床には嘉例により、正親町天皇の御宸翰が掛けられ、伝来利休端ノ坊写 仙叟在判の竹花入に椿と鶯神楽、さらには結柳、春日台に神鈴が飾られ賀客方を迎えました。
  第一席には、千 宗左表千家家元、千 宗守武者小路千家家元、山田啓二京都府知事、門川大作京都市長、立石義雄京都商工会議所会頭、前原誠司衆議院議員、泉健太衆議院議員、植田喜裕府議会議長、津田大三市会議長、塚本能交京都商工会議所副会頭、吉田忠嗣京都経済同友会元代表幹事、白石方一京都新聞ホールディングス社長、池坊専好華道家元池坊次期家元をはじめ公職の方々、今日庵老分・顧問方などが席入りされました。

  千 宗室家元による炭手前に続いて玄々斎好みの菓子・菱葩が供された後、家元が「福禄寿 三ツ重茶碗」に濃茶を練られ、千 敬史様が正客へ取り次がれました。また、伊住公一朗様、伊住禮次朗様はじめ宗家方が一碗を運び出され、賀客方は馥郁たる年初の濃茶を順服されました。




  その後、千 玄室大宗匠はじめ宗家方が揃って年頭の挨拶をされ、家元が「還暦ということで、一に戻ってこれまでの姿勢を見直し、次に向かって思いを新たにする一年としたいと存じます。この春に93歳を迎える大宗匠から若手まで皆が一丸となり、茶の湯の心を広めるよう一層努力して参ります」と述べられました。続いて金剛流宗家の金剛永謹師による謡曲「四海波」が披露され、式場は厳かな中にも祝意に満たされました。





  平成茶室二階「看月の間」の祝膳席では、家元夫人、千 万紀子様、伊住弘美様や夫人方がもてなされ、賀客方は新年を祝って盃を交わし和やかに過ごされました。






  今日庵初釜式は、京都において12日までの6日間、行政・経済界・諸団体代表者、寺社関係者、西日本の裏千家社中はじめ約2200名が出席される予定です。また、今日庵東京初釜式は1月16日から19日までの4日間、裏千家東京道場で催され、東日本の裏千家社中はじめ約2400名を迎える予定です。