令和4年壬寅歳 今日庵初釜式


  1月7日(金)、宗家において令和4年壬寅(みずのえとら)歳の今日庵初釜式が始まりました。昨今の時世を鑑みて規模を縮小し、関係法人の役員をはじめ同門社中のみのご案内とし、感染症対策を徹底した上で執り行われました。


  式場となった平成茶室「聴風の間」の床には、本年の干支にちなんで天正6年(1578)寅年生まれの元伯宗旦筆「龍虎(りゅうこ)」が掛けられ、仙叟作利休端之坊写の竹二重切花入に曙椿と鶯神楽、青竹に結柳、春日台に神鈴が飾られました。また、点前座には点茶盤の上に不見斎好みの釜・風炉、家元好みの皆具が据えられ、賀客方を迎えました。千 宗室家元、千 玄室大宗匠、千 宗史若宗匠はじめ宗家方が新年のご挨拶をされました。


  第一席には今日庵老分はじめ裏千家関係役職者が席入りされ、玄々斎好みの菓子・菱葩(ひしはなびら)が供された後、家元が厳かに練られた濃茶を若宗匠が正客・次客に取り次ぎをされました。なお賀客方には各服にて濃茶が呈されました。


  また式場では金剛流宗家の金剛永謹師による祝言の謡曲「四海波」が披露されました。


  薄茶席は平成茶室2階「看月の間」に設けられ、はじめに千 容子家元夫人と伊住弘美様がご挨拶をされました。点前は伊住宗陽様、半東は伊住禮次朗様が担当され、今年の干支にまつわる銘や意匠の道具も用いた新春の趣向にて一碗が呈されました。


  なお、今日庵初釜式は京都において12日までの6日間、今日庵東京初釜式は裏千家東京道場において1月16日から20日までの5日間催される予定です。