第89回夏期講習会 開講される
流れる汗も修道の糧に


  7月6〜12日、宗家において第89回夏期講習会(第一班)が開講され、全国より70人が受講しました。十三代圓能斎宗匠により明治44年に始められた伝統あるこの講習会は、梅雨期の暑さのなか、道・学・実の修練が重ねられてきました。


  初日の開講式には、千 宗室家元、千 玄室大宗匠が臨席され、受講生を励まされました。
  大宗匠より「いろいろな思いを込めて兜門をくぐったことでしょう。その思いを励みに代えて勉強していってください」とご挨拶。
  家元は、「稽古では点前手続きをあやふやにせず、それに伴う歴史を学び、全体を温故知新で包んでほしい。修行は山登りのようなもの。発心した自分を尊敬し励ましながら、用意された場を充分に活用してください」と語られました。
  栃木県支部の岡田宗陽氏が誓いの言葉を述べ、早速講習が始まりました。

誓詞を受けられる家元

開講式に整列した受講生 割稽古

家元講話 早朝坐禅

樂吉左衞門氏 中村宗哲氏

  実技は、割稽古から基本点前、真台子まで、終日修練に汗を流しました。さらに早朝坐禅、課外講座として、家元講話、樂吉左衞門氏と中村宗哲氏より講義が行われました。
  12日午後3時から閉講式。
家元より、千葉県支部の上村宗紀氏に修了証を、西播磨支部の青山宗恵氏に学校茶道教授者適格証を授与。
  家元は、「ここで学んだことを社中に伝え、自分の後へ続く人に手を差し伸べ、夢と希望を与えてほしい」と、7日間をねぎらわれました。
  東京第五西支部の笹川宗留氏が答辞を述べ、さらなる精励を誓っていました。

家元より修了証授与 受講生代表の答辞