精中・圓能・無限忌
三宗匠へ敬慕の心を合わせて


  7月5日、京都宗家において、恒例の三大忌の一つ・精中圓能無限忌が営まれました。 当日は、梅雨らしく蒸し暑い一日となりましたが、全国より400名の裏千家同門社中が参列、激動の近代に厳として偉大な業績を残された三宗匠の遺徳を偲ぶとともに、茶道の一層の発展を祈る一日となりました。
  今年の精中忌より茶席会場が変更され、茶道会館、裏千家学園、茶道研修会館の三か所に薄茶席が設けられました。




お茶湯の儀 謹点された一碗を精中道号に献じられる家元


  午前9時に開式が告げられた後、千 宗室家元が炭手前、お茶湯の儀を厳修、家元の手で床前に一碗が捧げられると、参列者一同心を合わせて合掌しました。


炭手前 参列者の代表が家元が練られた濃茶を順服


  茶道会館の本席は、家元夫人、伊住弘美様はじめ夫人方によるおもてなし。
  また、新しく会場となった裏千家学園では今日庵業躰の点前で一碗がふるまわれ、訪れた参詣者は、小川通一帯の各会場をゆったりと廻りながら一碗を味わっていました。


挨拶される家元夫人はじめ夫人方 茶道会館の本席


裏千家学園の薄茶席


  式場の咄々斎では、引き続いて手向けの七事式が行われ、参詣者も利休御祖堂への参拝を終えて順次拝見。時折振る雨粒が呼ぶ涼風が茶室内を涼やかに渡るなか、同門らは静かに手を合わせ斯道への精進を誓っていました。


花月之式 三友之式


唱和之式 仙遊之式


無色軒の待合 七夕にちなんだ乞巧奠飾り 参詣者が行き交う小川通