春期講習会

充実した修道の3日間

  3月11〜13日の3日間、宗家において恒例の春期講習会が開講、日本全国から62人の受講生が参加しました。
  千 宗室家元臨席のもと、11日午前9時から茶道会館において開講式が行われました。
  家元は挨拶で「ここに『関南北東西活路通』とあるように、修行とは毎日毎日小さな関所を通るようなもの。大変な覚悟で講習会に臨んだその気持ちが関に通じます。各々の茶の道に対するキャリアや修行の時間、情熱は異なるでしょうが、各自の気概によってこの講習は無限大のものになります」と話され、受講生を激励。淡交会北九州支部の下川宗照氏が誓詞を述べ精励を誓いました。


家元による開講式の挨拶

「ことば」の唱和 誓詞を受けられる家元


  開講式の後、受講生は早速各班に分かれて講習に入りました。この講習は3日間で、基本点前から小習事・四ヶ伝・花月が行われ、丹念に修練を繰り返す受講生の表情は真剣そのもの。


  初日午後4時からは、家元による坐学が行われました。

家元による坐学


  家元は「点前作法はルールではなく、最低限お客様をもてなすマナーです。どのようにすれば亭主と客が一体感をもち、その場を共有できるようになるか、人が点前をされている時は、自分が点前をしているつもりでよく見てください」と分かりやすく説かれました。



  閉講式は千 玄室大宗匠臨席のもと、13日に行われ、「皆さん方が一所懸命点てた一碗は素晴らしいものです。自分のお茶に誇りを持ち、どのような方にでも心から差し出すように」と言葉を贈られました。

閉講式に臨む受講生 大宗匠より修了証を授与


  大宗匠より、千葉県支部の上村宗紀氏に修了証を、千葉県支部の羽田宗滉氏に学校茶道教授者適格証を授与。続いて、東京第三東支部の加藤宗由氏が答辞を述べ、さらなる修道を誓いました。