第25回春期講習会

春の陽気の中修道に励む


  春爛漫となった4月6〜8日の3日間、宗家において春期講習会が開講され、日本全国から64人が受講しました。
  千 宗室家元が臨席されて、6日午前9時より茶道会館において開講式。


開講式で挨拶される家元


  家元は、挨拶で「移ろう季節のあわいを楽しむことこそ茶道のよさであり、それで自分の力量が試されます。皆さん方には間口は狭くとも奥行きのある茶人になっていただきたい。この講習に申し込まれた時点で、その前向きな心が、関を開く鍵を手にしています。講習では、自分だけでなく人の点前を見ながらいろいろなことを学んでください」と話され、受講生を激励。
淡交会東京第三東支部の三野宗博氏が誓詞を述べた後、家元に一人ひとり挨拶し、3日間の精励を誓いました。


受講生より誓詞 激励される家元


  引き続いて、受講生は各班に分かれて早速講習に入りました。この講習は、基本点前から小習事・四ヶ伝・花月が行われるもので、短期間ながら充実したカリキュラムとなっています。受講生たちは日頃の疑問を少しでも解消しようと、熱心に取り組んでいました。

  初日午後4時からは、家元による坐学が行われました。
  家元は、受講生らの疲れと緊張をほぐすように自然な"構え"を示され、「茶道は稽古であっても茶、菓子、炭、花など本物を用意し、常にもてなす機会を得ているのです。そこで普段と同じように自然にふるまうように修練すること。それには、亭主と客との心のこもった言葉のやりとりが大切です」と分かりやすく話しかけられました。


家元講話




  8日午後3時より閉講式が行われ、寺西宗二業躰より石川支部の大江宗味氏に修了証を、東京第八南支部の唐沢宗慶氏に学校茶道教授者適格証を授与。続いて、北九州支部の今村宗美氏が答辞を述べ、さらなる修道を誓いました。


講習を修え、清々しい表情の受講生たち