第56回冬期講習会




  2月24日(金)から28日(火)までの5日間、宗家において第56回冬期講習会が開催されました。
  初日午前9時からの開講式では千 宗室家元が床の「関 南北東西活路通」にふれつつ、「皆さんが出会われるどの関も大きな意味を持っています。特別な時だけを苦心してやり繰りするのではなく、その日その日、一歩一歩の関を越えてゆくために自分で自分の心を前に進めていただければと存じます」と挨拶。続いて受講者を代表して竹内宗博氏(福島支部)が誓いの言葉を述べた後、早速実技講習が始まりました。


誓いの言葉




  講習会では基本点前、小習事、四ケ伝、行台子までの実技講習、さらに千 玄室大宗匠、家元の講話。課外講座として千家十職の土田友湖氏による講義、早朝坐禅などが行われました。

  初日、家元講話に出座された家元は「点前手続が自然にできるようになると茶の湯はどんどん楽しくなってきます。それはお人に対して気持ちが向けられるようになるからです。どうぞ講習会で身につけようと思ったことをあきらめずに繰り返し、しっかりと学んでください」と述べられ、受講者を激励。
  26日には大宗匠が「多くのものを持ち帰っていただきたいと思いますが、詰め込みすぎてはいけません。一つであっても講習会に参加してよかったと心から思えるものを持ち帰ってください。それがきっと皆さまの宝となることでしょう」と話され、受講者は熱心に聞き入りました。


家元講話 大宗匠講話


土田友湖氏


  28日午後3時からの閉講式では家元が受講者代表の松本宗眞氏(宮城支部)に修了証を、東 宗陽氏(室蘭支部)に学校茶道教授者適格証を授与。最後に受講者を代表して小林宗保氏(三重南支部)が謝辞を述べ、5日間の講習が終了。受講者はそれぞれに新たな修道の糧を持ち、帰路につきました。


修了証授与 学校茶道教授者適格証授与


謝辞