第45回東京冬期講習会を開講
−関東を中心に55人が参加−


  梅もほころぶ好季節、京都に引き続き「第45回東京冬期講習会」が3月2日(日)〜7日(金)の6日間、新宿区市谷の裏千家東京道場で開かれました。

  3月2日の開講式では坐忘斎千 宗室家元が「普段の皆さんの姿を見せて指導を受けてください。積極的に何かをつかんでください」と受講生を激励。開講式の後、受講生は早速各班に分かれて講習に入り、6日間で基本点前から小習事・四ヶ伝・七事式・行之行台子・真之行台子まで取り組みました。期間中の東京は暖かでしのぎやすい日々でしたが、修練は厳しく、全国から参加した55人の講習生は緊張した面持ちで、道場での貴重な講習に挑みました。


開講式





全員が初心に返り一人ひとり真摯な気持で業躰講師からの指導を受けました





  毎日の夕刻には座学の時間が設けられ、2日・6日には家元道話が、 3日はスライドを使って鈴木宗幹業躰による「初期の茶の湯と天目茶碗」、 4日は古書資料を読み解きながら戸田宗安業躰による「茶の湯の文」、5日は阿部宗正業躰より、実践を踏まえた点前の基本に関する講義がそれぞれ行われました。


家元道話


鈴木宗幹業躰
「天目茶碗について」
戸田宗安業躰
「茶の湯の文」
阿部宗正業躰
「点前の基礎」





  家元臨席のもと7日に閉講式が行われ、家元は「本当に大変な6日間だったと思いますが、この大変な6日間が、きっとこれから先あなた方の背中を押してくれるものになり、またあなた方の手を引いてくれるものになります」と言葉を贈られました。
  つづいて家元より、講習生を代表して原宗智氏(淡交会長野県支部)に修了証、石川宗宜氏(淡交会東京第一西支部)に学校茶道教授者適格証が授与されました。答辞では、藤森宗公氏(淡交会秋田支部)が「坐忘斎家元、業躰講師の皆様方にご講話、お稽古を通じまして学・実のみならずお茶の心を学ばせていただきました。それぞれ地方にもどりましても決してこのお教えを無駄にすることのないよう心して、これからも茶の道に一層精進します」とさらなる修道を誓い6日間の講習会は終了しました。


修了証授与 学校茶道教授者適格証授与