坐忘斎宗匠、第16代家元を継承

利休御祖堂において厳粛に継承宣誓式

利休御祖堂において宣誓を行われる坐忘斎家元


  坐忘斎宗匠は、今日庵庵主として利休居士第16代千 宗室家元を継承されるにあたり、12月22日、裏千家今日庵 利休御祖堂において、継承宣誓式に臨まれました。
  午前11時、開式前に、坐忘斎宗匠によってお茶湯の儀が行われた後、利休御祖堂に、鵬雲斎大宗匠、千 容子家元夫人、お子様方、伊住宗晃宗匠夫妻、納屋宗淡宗匠夫妻、千 宗左表千家家元、千 宗守武者小路千家家元はじめ立会人方が着座、また咄々斎に親族、今日庵老分、顧問、業躰方が参列。
  大徳寺聚光院住職の小野澤虎洞師を先導に、坐忘斎宗匠が入堂。
  茶祖・利休居士に対し、坐忘斎千 宗室として、千家の道統を受け継ぎ、この道の興隆のために全力を尽くすことを宣誓。式後、咄々斎において坐忘斎家元が練られた濃茶を参列者が順服。立会人方が署名されて儀式は滞りなく終了しました。


宣誓式の参列者方(兜門前) 大玄関

咄々斎で濃茶を練られる坐忘斎家元

濃茶を順服される参列者方

  咄々斎のお席は、家元が若宗匠時代に好まれた釜に、初代長次郎作「法輪寺」の主茶碗、宗旦作の茶杓「松風」などの取り合わせ。厳粛な宣誓式を終えられ、和やかな一碗となりました。
  その後、対流軒において祝膳席。




祝膳席で挨拶される家元、左に千 容子家元夫人、右に長女の万紀子様、鵬雲斎大宗匠





午後1時半より、坐忘斎家元は、報道各社のインタビューを受けられました。

インタビューを受けられる家元

  坐忘斎家元は「利休御祖堂におきまして、皆様方のご参列のもと無事に式を終えることができました。歴代祖宗方のご加護のもと愈々この道に精進し、この大きな家を担う覚悟を披瀝する宣誓をいたしました」と報告され、「現代社会から、人間関係にゆとりがなくなってきたような気がします。茶道の精神を少しでも世の中の潤滑油となるよういろいろな場所で伝えていければと思っております」と語られました。