千 玄室大宗匠
韓国にて文学博士号を取得


  このたび、千 玄室大宗匠は、韓国の中央大学校において文学博士号を取得されました。8月25日に韓国を訪問、淡交会ソウル協会の蔡熙秉会長らの出迎えを受けられた後、同校アーツセンター大劇場で行われた学位授与式に臨まれ、朴範薫総長から学位を授与されました。




  大宗匠は、朴銓烈教授の研究室において茶の湯の精神論と美意識の変遷について研究。17万字に及ぶ論文を執筆されました。「茶道は日本文化そのものであるということを最近よく耳にする。私は若い頃から茶道は日本の総合文化体系であると考えてきたが、それが間違っていなかったことの証であると思う。この論文も、利休によって草庵茶からわび茶道へと昇華された喫茶文化が、精神文化としての地位を得て大きく発展し、嗜好品であった茶が、文化体系を形成するに至る歴史的変遷を論じたものである」と執筆の意図を述べられています。
  大宗匠は、すでに国内外の15の大学から名誉学位・博士号を受けられていますが、論文審査による博士号は1991年、中国の南開大学で哲学博士号を授与されて以来のこととなります。





  翌、26日は旧知の韓昇洙国務総理を表敬訪問され、学位論文等を話題に和やかに歓談されました。