千 玄室大宗匠、北京を訪問

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北京外国語大学

  千 玄室大宗匠は平成27年6月24日(水)より27日(土)まで北京を訪問され、北京外国語大学内にある北京日本学研究センターの設立30周年記念講演会に臨まれました。

  25日、記念講演会に先立ち、大宗匠は韓震 北京外国語大学書記を表敬されました。この表敬には木寺昌人 駐中国日本国特命全権大使ご夫妻はじめ、北京日本学研究センターの徐一平主任教授や笠原清志主任教授が同席されました。韓書記は、北京外国語大学内に設置された北京日本学研究センター設立時から30年に亘る大宗匠の支援に対して謝意を述べられました。

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表敬訪問

  午後2時より韓書記の挨拶により記念講演会が開幕。来賓挨拶に続き、大宗匠の北京外国語大学名誉教授授与式が執り行われました。長年の北京外国語大学及び北京日本学研究センターと裏千家との関わりの中で、日中の文化交流に貢献されたとして、韓書記より大宗匠へ北京外国語大学名誉教授が授与されました。今後ますますの日中間の文化交流並び発展を誓い、固い握手を交わされました。

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名誉教授授与

  その後の記念講演にて、大宗匠は日本と中国の宗教はじめ漢字やお茶など多くの文化的共通点と、両国が共に栄えてきたことに触れ、一碗のお茶を廻し飲み、互いに勧め合うことで思いやりや感謝の心を体現した茶道を通じて、平等で平和な世界を築いていくことの必要性を訴えられました。

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  講演に続いて、今日庵業躰部、裏千家北京出張所、茶道裏千家淡交会北京同好会による茶道デモンストレーション「且座之式」が行われました。およそ400名の参加者は熱心にデモンストレーションを見入り、質疑応答では多くの質問の手が上がり、関心の高さが伺えました。

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茶道デモンストレーション質疑応答

  記念講演会に先立ち、北京同好会、北京日本学研究センター、北京外国語大学茶道クラブ学生による呈茶席が設けられ、約200名のお客様へお茶がふるまわれました。大宗匠も一服のお茶を召し上がった後、同席された木寺特命全権大使ご夫妻、徐主任教授、笠原主任教授へ自らお茶を点てられました。居合わせた来賓者は思いがけず大宗匠の点前を目にし、会場は感激と熱気に包まれた様子でした。

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呈茶席

  ◇ 中国文化部表敬 24日午後、大宗匠は北京到着後、中国文化部に雒樹剛部長を表敬、会談されました。雒部長が2009年、当時の李長春閣下と共に今日庵を訪問されたことを懐かしく語られ、大宗匠をはじめ茶道裏千家が35年に亘り茶道を通じて中国・日本間の文化交流への尽力を高く評価し、大宗匠の中日文化交流においての貢献を讃えました。また雒部長は、これからの世の中を担う中日両国の青少年文化交流が最も重要なステップとなると考え、今後若い世代においての民間文化交流に大いに協力して頂きたいと話されました。なお、この表敬には、謝金英 対外文化連絡局長はじめ、石澤毅 儀典課課長や常禹萌 対外文化連絡局アジア課課長などの中国政府関係者が同席されました。

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文化部長表敬訪問

  ◇ 唐家璇 中日友好協会会長主催大宗匠歓迎朝食会 26日早朝、大宗匠は北京貴賓楼飯店王府庁にて唐中日友好協会会長主催大宗匠歓迎朝食会に出席されました。唐会長は「日中両国の関係が氷が溶けるように良い方向に向かいつつあります。これまでの大宗匠の茶道を通じた文化交流への貢献に敬意を表すと共に、今後もよろしくおねがいします」と述べられました。

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唐会長主催朝食会

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