鹿児島・奄美・沖縄 文化交流茶会
〜恒久の平和を願う『和合の茶』〜


  11月9・10日、千 宗室家元をお迎えし、鹿児島・奄美・沖縄文化交流茶会(主管・沖縄支部)が沖縄において開催されました。
  鹿児島・奄美・沖縄の三地域は、暖かい黒潮の流れで結ばれており昔から物資や文化の交流が盛んに行われてきました。この交流茶会は、茶道によって親睦を深めようと平成11年から催され、今年で4回目。
  開催場所も沖縄から鹿児島、奄美大島の順に一巡。2度目となった沖縄は、今年本土復帰30周年を記念する年でもあり、2支部1支所から約1000人が参加し、平和を願う心を一つにしました。
  2日間で平和祈念献茶式をはじめ、メイン行事の『和合の茶』、お家元による講演、記念茶会が行われました。


  ●平和祈念献茶式

  9日午前9時半より糸満市摩文仁の丘にある平和祈念堂において平和祈念献茶式が厳修されました。
  お家元が平和祈念像に一碗を捧げられると、参加者は平和への誓いを新たにしました。


平和祈念堂 平和祈念像に一碗を点てられるお家元


挨拶されるお家元 ガールスカウトによる献唱


  ●茶道文化交流

鹿児島・奄美・沖縄の『和合の茶』


  午後2時から那覇市ロワジールホテルオキナワにおいて、茶道文化交流のメイン行事を挙行。
  第一部は鹿児島・奄美・沖縄の『和合の茶』。
  お家元が亭主を務められ、点てられた一碗を、正客・島津修久氏(鹿児島支部長)、次客・親泊一郎氏(沖縄支部長)、三客・白石宗節氏(奄美大島支所幹事長)、四客・牧野 浩氏(沖縄県副知事)、五客・宇治川満氏(九州地区地区長)、六客・親崎盛善氏(沖縄今日会会長)、七客・松本幸雄氏(沖縄今日会副会長)、詰・儀間紀善氏(沖縄支部副支部長)、八氏が順服。


  第二部は、お家元による「仕えあう心」と題した記念講演が行われました。
講演されるお家元


  お家元は、「平和を念じ、恒久的に平和を確立していこうとする人間の努力が足りない。"あなたのためにお茶を捧げます。どうぞ幸せになってください"という思いで、お茶を点てることから世界の平和につながるのです」と語られました。


  ●記念茶会

  翌10日、同ホテル内において、濃茶席(支部担当)、薄茶席(青年部担当)、立礼席(学校茶道担当)の席が設けられました。
  沖縄支部会員らは、文字通り『一碗からピースフルネスを』の理念を体して喫客をもてなし、参加者と茶の心でつなぐ友好の和を広げていました。




お家元に一碗をお運びする児童 学校茶道担当の立礼席