第10回鹿児島・沖縄・奄美大島
「和合の茶会」




  10月11・12日、千玄室大宗匠を迎え、奄美大島において「和合の茶会」が開催されました。
  薩摩と琉球、奄美大島の歴史的確執を乗り越え、古来からの活発な交流をさらに親しく再構築しようとの目的のもと、平成11年に鹿児島・沖縄・奄美大島の文化交流行事として始り、今年第10回を迎えました。
  今回は、10回という節目でもあり、開催地の奄美大島には鹿児島支部、沖縄支部をはじめ九州地区内の支部会員のみならず、関西、関東地区を中心に全国より多くの方々が参集されました。

■和合の茶会
  11日午後1時より、奄美文化センターにおいて、地元の児童・生徒、一般市民の方々を含め約700人が集まる中、第一部の「和合の茶会」では、渡 博文氏(主管・奄美大島支所支所長)、親泊一郎氏(沖縄支部支部長)、島津修久氏(淡交会理事・鹿児島支部支部長)はじめ、来賓の後藤豊彦氏(九州地区地区長)、平田隆義氏(奄美市市長)、伊東隆吉氏(奄美市議会議長)、徳永昭雄氏(奄美市教育長)など21名がステージ上に着座し、厳かに大宗匠が点じられた一碗が、それぞれの手から手に渡されていく姿に、会場が心一つとなり、平和を誓いました。




  第二部では、大宗匠が「貴方の手をかして」と題してご講演。大宗匠は、茶道の精神で互いに手を取り合い、豊かな和の心を拡げていきましょう、と語りかけられました。
  第三部は、地元の小・中・高の学生ら4名により学校茶道を学んでの意見発表がなされました。
  続いて第四部では、奄美博物館学芸員・高梨 修氏による「知られざる奄美大島の歴史」の記念講演が行われました。


講演される大宗匠


学生による意見発表 記念楯の贈呈


高梨 修氏によるご講演 興味深く聞き入る参加者たち


学校茶道による呈茶席


  「和合の茶会」開会前には、学校茶道が担当する呈茶席が設けられ、学生たちが来訪された方々を丁寧にもてなす姿が印象的でした。
  また同日夕刻より、奄美観光ホテルにおいて、大宗匠を囲む懇親会が盛大に催されました。奄美伝統の島唄と八月踊りが披露され、賑わいの中で、参加者たちの交流の輪が拡がりました。


【大宗匠を囲む懇親会にて】





■記念茶会
  翌日の12日は、同じく奄美文化センターに於いて、記念茶会が行なわれました。
センター屋内では、濃茶席(奄美大島支所・青年部)並びに薄茶席(鹿児支部 離島席)の二席が懸けられ、また晴天に恵まれた屋外の広場に於いて、学校茶道担当による香煎席が設けられました。


濃茶席(2階 和室)


薄茶席(2階 ギャラリー)


香煎席(一万人広場)