第17回鹿児島・沖縄・奄美大島「和合の茶会」




  平成27年5月30日(土)・31日(日)、鹿児島にて、千 玄室大宗匠のご出席のもと、第17回和合の茶会が開催され、三支部支所の役員・会員はじめ、全国各地より1000名を超える同門社中が集いました(主管・鹿児島支部 島津修久名誉支部長、島津忠裕支部長)。
  和合の茶会は、大宗匠の「一碗からピースフルネスを」の理念のもと三地域の関係を再構築し、地域間の交流の輪を拡げる取り組みとして三支部支所が持ち廻りで主管をつとめています。
  今回は鹿児島支部の主管により鹿児島市の城山観光ホテルや仙巌園で開かれ、終戦70周年平和祈念献茶式は鹿屋市で行われ、海上自衛隊の全面的な協力により意義深く開催されました。




◇和合の茶会(於・城山観光ホテル)
  30日午後2時30分より和合の茶会が開催。まず、島津支部長が主催者を代表して挨拶されました。続いて、来賓の阪口進一鹿児島市副市長が森 博幸市長の祝辞を代読、石原 進九州地区長が祝辞を述べられました。
  千 玄室大宗匠が亭主をつとめられ、島津修久名誉支部長、島津忠裕支部長、親泊一郎沖縄支部長、渡 博文奄美支所長はじめ、石原地区長、阪口副市長、伊藤七苗鹿児島県知事夫人、衆議院議員の保岡興治鹿児島支部副支部長、沈 壽官鹿児島支部副支部長、岩田英明鹿児島支部副支部長、平田英俊元航空自衛隊教育司令官、園田直紀海上自衛隊第一航空群司令が大宗匠の一碗を順服されました。


島津支部長


阪口副市長 石原地区長




  続いて、大宗匠が「島津家の茶道」と題してご講演。戦国時代、フランシスコ・ザビエルに宣教の許可を与えた島津貴久公の話に触れつつ、ご先祖を偲ぶ大切さを説かれました。




  会場のロビーには戦時中、大宗匠が所持していた海上自衛隊鹿屋航空基地史料館へ寄贈される品が展示されました。




◇茶席
  和合の茶会に先立ち、参加者は薩摩藩主 島津家の別邸跡とその庭園である仙巌園内の茶室「秀成荘」に於いて茶席が設けられ、それぞれの趣向を楽しみました。


濃茶席(担当 鹿児島支部)



薄茶席(担当 鹿児島青年部)



◇千 玄室大宗匠を囲む懇親会
  夕刻より、城山観光ホテルにおいて大宗匠を囲む懇親会が催されました。
  保岡副支部長の主催者挨拶に続いて大宗匠がご挨拶。来賓を代表して布袋嘉之鹿児島県副知事の挨拶の後、渡奄美大島支所長の乾杯の発声で宴がスタートしました。
  大宗匠を囲んで参加者たちの交流の輪が拡がり、賑やかな懇親の場となりました。


保岡副支部長


布袋副知事 渡支所長より乾杯の発声


  来年度主管の親泊沖縄支部長が開催概要案を発表。最後に沈副支部長の閉会の挨拶でお開きとなりました。


親泊支部長 沈副支部長より閉会の挨拶


◇終戦70周年平和祈念献茶式(於・旧鹿屋航空基地特別攻撃隊戦没者慰霊塔)
  31日午前10時より、鹿屋市において平和祈念献茶式が厳修されました。
  大宗匠は、戦没者慰霊塔の前に設けられた点前座で二碗を謹点。一碗目を大宗匠の戦友で特攻隊員でありました故森丘哲四郎氏愛用のお茶碗で点てられ、ご遺族とともに特攻隊員をはじめとする第二次世界大戦彼我の戦没者の御霊に、また二碗目を世界の恒久平和を祈念して捧げられました。






  大宗匠は「70年前のことでございます。1945年5月18日、徳島の海軍航空隊、白菊特別攻撃隊の一員としてこの鹿屋の地に参りました。一人ひとり飛び立っていった亡き友人たちの顔が今でも浮かんできます。ここ鹿屋より飛びたった森丘君をはじめとする908柱の御霊にご冥福を祈念し、奉仕させていただきました。彼らが願ってやまなかった平和な世界、平和な日本がいつまでも続くよう『一碗からピースフルネスを』の心を後世に伝えていくのが私の使命であります」と挨拶。
  中西茂鹿屋市長、園田群司令の挨拶に続き、参列者代表による献花で閉式しました。献花に際し、鹿児島県立鹿屋高等学校吹奏楽部による「ふるさと」、「赤トンボ」、「菩提樹」の演奏がなされました。



中西鹿屋市長


園田群司令


献花 鹿屋高等学校吹奏楽部による演奏


呈茶席(鹿児島支部担当)


  献茶式後には海上自衛隊鹿屋航空基地に於いて、大宗匠が戦時中使用していた軍刀や短剣などが史料館に寄贈されました。