第15回鹿児島・奄美大島・沖縄「和合の茶会」


  10月19日(土)・20日(日)、沖縄の地に千 玄室大宗匠を迎え、15回目の和合の茶会が開催され、三地域の淡交会会員はじめ、全国各地より720名が集いました(主管・沖縄支部、親泊一郎支部長)。
  和合の茶会は、大宗匠の「一碗からピースフルネスを」の理念のもと鹿児島・奄美大島・沖縄の三地域の歴史的な関係を再構築するとともに、お茶の豊かな心を共有し次世代へ受け継ぐ行事として、三支部が持ち廻りで開催しています。
  今回は沖縄支部が主管を務め、本島中部の恩納村を中心に諸行事が行われました。




◇和合のつどい(於・沖縄科学技術大学院大学)
  20日午前9時30分より執り行われました。
  第1部お茶湯の儀では、兼島麗子氏による「花は咲く」の献唱後、大宗匠が点前座に着座、厳かな雰囲気のなかで国連旗に一碗を捧げられました。大宗匠は、「多くの戦友が眠る沖縄の海、戦禍を受けた沖縄の地で和合の茶会の精神を共有するとともに、世の安寧を願い一碗を捧げ参加者とともに平和への祈りを捧げることが出来、嬉しく存じます」と挨拶されました。


「花は咲く」の献唱 お茶湯の儀




  第2部は和合の茶会です。
  沖縄支部支部長・親泊一郎氏、奄美大島支所支所長・渡 博文氏、鹿児島支部支部長・島津修久氏(淡交会理事)、九州地区名誉地区長・後藤豊彦氏はじめ、沖縄県副知事の高良倉吉氏、沖縄科学技術大学院大学上級副学長のロバート・バックマン氏、同理事の尚 弘子氏、衆議院議員で元法務大臣の保岡興治氏、航空自衛隊南西航空混成団司令で空将の杉山良行氏が着座。大宗匠が点じられた一碗を順服されました。




  その後、親泊支部長が挨拶され、これまでの和合の茶会の歴史を振り返るとともに、大宗匠の平和思想に叶うよう、これからも和合の茶会の意義を継承していきたいと述べられました。
  続いて、ロバート・バックマン上級副学長がご挨拶に立たれ、大学院大学を代表して歓迎の意を表されるとともに、文化を通じた地域間交流の大切さについてスピーチされました。


親泊支部長挨拶 バックマン上級副学長ご挨拶


  第3部は大宗匠のご講演。
  大宗匠はまず、茶道の精神を道具の扱いとその意味も交えながら平易に説かれました。その後、沖縄支部会員による且座之式を解説され、参加者は熱心に聞き入りました。
  会場となった沖縄科学技術大学院大学は、世界最高水準の科学技術に関する研究と教育により、沖縄の自主的発展と世界の科学技術の向上に寄与することを目的として日本政府が後押しして設立。今回は同大学からも各国から集う教員及び学生が、大宗匠の講演を聴講しました。




且座之式


◇大宗匠を囲む懇親会
  和合の茶会の前日、18日の夕刻より、リザンシーパークホテル谷茶ベイにおいて開催。はじめに、大宗匠の卒寿をお祝いする琉球舞踊が披露され沖縄情緒を高めました。
  沖縄支部・糸数 健副支部長が歓迎の挨拶、大宗匠の挨拶に続いて島津鹿児島支部長が乾杯の発声。大宗匠を囲んで和やかな懇親のひとときとなりました。
  最後に、次回開催地の奄美大島より、渡支所長が中締めの挨拶で宴はおひらきとなりました。




島津支部長より乾杯の発声 渡支所長より中締めの挨拶


◇記念茶会
  19日には、リザンシーパークホテル谷茶ベイに濃茶席(沖縄支部担当)、薄茶席(沖縄青年部担当)が、20日は沖縄科学技術大学院大学に学校茶道担当の呈茶席が設えられ、参加者をもてなしました。


濃茶席(沖縄支部担当) 薄茶席(沖縄青年部担当)


呈茶席(学校茶道担当)


【学校茶道呈茶席の担当学校】
琉球大学、沖縄大学、沖縄女子短期大学、那覇高等学校、沖縄尚学高等学校、首里高等学校、興南高等学校、豊見城高等学校、読谷高等学校、コザ高等学校、那覇国際高等学校、沖縄中央学園