高岡支部創立70周年
−千 宗室家元が記念講演−




  6月5・6日の両日、高岡文化ホール、ホテルニューオータニ高岡において、高岡支部設立70周年  記念行事が開催され、千 宗室家元が出席されました。
  高岡支部は全国でも最も歴史ある支部の一つであり、昭和15年11月25日(淡交会の設立総会が京都にて開催された2日後)、地元数寄者の会である「和楽会」を前身として設立されました。以来、支部役員・会員、地域が一体となって裏千家茶道の充実・発展に尽力し、平成21年には優秀支部表彰を受賞されています。

  6月5日、高岡文化ホールに高岡支部(荒井公夫支部長)担当の濃茶席、高岡支部・青年部・学校茶道担当の薄茶席、ホテルニューオータニ高岡には高岡又新会(地元数寄者の会)担当の薄茶席が設けられ、家元はじめ参加者は各席の趣向を楽しみました。


濃茶席(高岡支部担当)


薄茶席(同支部・青年部・学校茶道担当) 薄茶席(高岡又新会担当)





  5日午後6時よりホテルニューオータニ高岡において祝賀会が開催。大会会長の荒井公夫支部長による主催者代表挨拶の後、家元が挨拶。高岡市長の高橋正樹氏と元衆議院議員の近藤基彦氏(佐渡支部支部長)の祝辞、衆議院議員で高岡又新会会長の橘慶一郎氏(高岡支部副支部長)による乾杯の発声へと続きました。


挨拶される家元 橘副支部長による乾杯


  家元を囲んで参加者は和やかに歓談し、70年の節目を祝う賑やかな宴となりました。高岡市議会議長の盤若進二氏による万歳三唱の後、大会副会長の在田吉保副支部長が中締めの挨拶をされ、祝賀会はお開きとなりました。





  6日午前9時半より、高岡文化ホールにて式典、表彰会、記念講演が挙行。式典の開式にあたり荒井支部長が挨拶。続いて家元は「70年の歴史の中で、文化を正しい姿で次の世代へと手渡してこられたことが、今日の支部の充実と結束力につながっているのだと思います」と挨拶されました。また、富山県知事の石井隆一氏、高岡市長の高橋正樹氏はじめ来賓からの祝辞や多数の祝電が披露されました。


家元挨拶 荒井支部長挨拶


  式典に引き続いて行われた表彰会では、荒井支部長より支部の運営に尽力された歴代の幹事長・副幹事長への功労者表彰や在籍50年・40年表彰が行われ、功労者表彰を受けられた吉村宗省氏が謝辞を述べられました。その後、桃野宗重幹事長から70周年記念事業が発表されました。




  表彰会後、記念講演された家元は淡々斎宗匠とのエピソードに触れつつ、「茶会になるとつい背伸びをしがちですが、地に足を付けてこそ、本来の自分の姿で茶席に臨むことができるのではないでしょうか」と語られました。講演後、多田眞一副支部長より謝辞と閉会挨拶があり、記念行事は無事、盛会裏に終了しました。