青年部とは  全国各地に展開する青年部。その意義、現在までの歴史を辿ってみましょう。

青年部ってどんなところ?
好きな茶道で世の中の役に立ったり、未だ見ぬ たくさんの人たちと出会えたり、生涯の友を見つけたり、自己啓発におもいっきりうち込んだり、そうかと思うと、深く日本のありように思いをめぐらせたり…。
淡交会青年部は皆さん一人ひとりのなりたい自分になれる場。茶道を通じて、もっともっと積極的で前向きな自分を発見し表現できる場所なのです。(青年部パンフレット「主人公」より抜粋)

(写真)青年部パンフレット「主人公」
淡交会青年部は、50歳以下の裏千家茶道愛好者を会員とする、我が国有数の青年文化団体です。会員は、「修練・奉仕・友情」を3つの活動の柱として、時代の変化や社会のニーズに柔軟かつ的確に対応しながら、茶道と茶道精神を通じた楽しく有意義な活動を展開しています。

青年部の誕生
青年部は、裏千家第15代鵬雲斎大宗匠が、戦後の荒廃した日本のすがたに心を痛められ、これからの日本の復興には、若い人たちが本気でこの国の行く末を思い、持てる力を発揮することが必要と考えられたことに始まります。
昭和25年、お茶の先生の集まりである淡交会(たんこうかい)の中に最初の「青年会」が設置され、すでに70年の歩みを続けています。

青年部の歴史
昭和25年5月 千 宗興若宗匠(現 千 玄室 大宗匠)の発意により、呉・広島の地に最初の青年部(当時は青年会)が設立されました。
昭和34年9月 「第1回全国代表者会議」が宗家茶道会館で開かれ10支部青年会※が出席。全国大会の開催に関する協議や、各支部青年会の活動状況の報告を行いました。
※呉、広島、三重、宇部、岐阜、静岡、名古屋、徳島、大牟田、京都
昭和38年11月 青年会から青年部へ名称を変更しました。
昭和41年9月 国立京都国際会館において「青年部第1回全国大会」を開催し、青年茶人 2,200 余が集いました。
昭和49年6月 「第1回裏千家青年の船」が就航。沖縄・香港を寄港地とし418名が参加しました。

昭和54年3月 青年講習会がはじまりました。
昭和54年7月 全国に先駆け、東中国ブロックで親子ジャンボリーが開催されました。
昭和55年5月 第1回裏千家ジュニア指導員養成講座を静岡県の御殿場市において開催しました。
昭和55年7月 中国へ向けた初めての青年の船、「日中友好文化交流第3回裏千家青年の船」が、天津・北京・上海・蘇州を訪問地として就航。北京の人民大会堂では、李先念国務院副総理(当時)をはじめとする中国側政府要人出席のもと、日中友好大茶会を催し、茶道を通じた文化交流に大きな成果を収めました。
昭和56年3月 千 政之氏(現、坐忘斎家元)を隊長とする「インドシナ難民救済青年奉仕隊」が、タイ王国のウボン、パナニコム両難民キャンプにおいて奉仕活動を行いました。

昭和57年7月 初の東京開催となった「青年部第6回全国大会」を、福田赳夫元総理ら来賓多数を迎えて東京NHKホール、国立オリンピック記念青少年総合センターで開催し、全国より青年茶人およそ 4,000 名が参加しました。

昭和63年2月 淡交会青年部の次代を担う人材を養成する目的で、「リーダーシップ・トレーナー(L・T)出向員」研修が始まりました。
平成4年3月 千 宗之若宗匠(現、坐忘斎家元)の発意により、青年部の見直しが進められ、地域に根ざした活動の実践、規模の適正化、財政の安定を目的とする、1支部複数青年部体制への移行が始まりました。
平成5年7月 「第6回裏千家青年の船」が就航。サイパン・グアムを寄港地とし、戦没者の慰霊と平和祈念献茶式が執り行われました。
平成7年1月 全支部が現行青年部体制に移行完了し、青年部会員が社団法人茶道裏千家淡交会の会員種に正式に組み入れられました。
平成7年6月 国立京都国際会館において、節目となる「青年部第10回全国大会」を開催しました。現行青年部体制に移行して初めて全青年部の代表が一堂に会する大会となり、全国から約 2,600 名が参加しました。
平成12年5月 広島第一・第二支部で青年部設立50周年記念大会が開催されました。
平成12年6月 呉支部で青年部設立50周年記念大会が開催されました。
平成12年9月 「青年部第12回全国大会」を青年部設立50周年を記念して開催し、多数の来賓列席のもと、総勢 3,300 名が盛大に50周年を祝いました。

平成13年6月 裏千家の訪中100回を記念した「第9回裏千家青年の船」が就航しました。千 宗之若宗匠(現、坐忘斎家元)は、江沢民国家主席に中南海瀛台で会見され、新しい世紀の両国の文化交流を更に強化していくことを確認されました。

平成14年7月 坐忘斎家元(当時、若宗匠)の発意により、第1回サマーコンファレンスを開催しました。青年部の次代を担う500余名の青年茶人が東京ドームホテルに集い、石原慎太郎東京都知事ら多彩な講師に啓発を受けました。また、家元は一問一答を担当され、茶道と青年部活動にお考えを示されました。
平成15年9月 第16代坐忘斎家元継承記念「青年部第13回全国大会」を開催しました。3年に1度の青年部の祭典に 2,600名が集い、交歓し、21世紀の青年部の方向性を確認しました。
平成17年7月 青年部の次代を担うリーダー育成を主目的とした、第2回サマーコンファレンスを、東京において開催しました。550名の青年部会員が全国から参集。牛尾治郎氏をはじめとして、各界を代表する方々に講師をお勤めいただきました。
平成18年9月 第14回全国大会を『祈り』をテーマに開催し、来賓・招待学生を含め2,300名が集い、青年部の祭典として多彩なプログラムが盛大に繰り広げられました。プレイベントの100日400回リレー茶会には、全国各地で延べ4万人を集め本大会への大きなうねりとなりました。
平成20年7月 全国から520名がつどい、第3回サマーコンファレンスを東京で開催しました。
『茶の湯は日本のポータルサイト』をテーマに稲盛和夫氏の基調講演をはじめ、リーダーとしての素養を高めるプログラムにより、共に学び交流を深めながら、自己啓発する機会となりました。
平成22年3月 『未来への約束―今、私たちにできること―』のテーマのもと第15回全国大会に来賓・招待学生2,600名が集い、青年部の祭典として開催。プレイベントの「私の一碗」運動では、全国各地で延べ15万を超える一碗が呈され、青年部会員一人ひとりが、日本を知らない日本人の架け橋となりました。
平成24年7月 淡交会青年部第4回サマーコンファレンスを東京において開催しました。小泉純一郎元内閣総理大臣の特別講演や中田英寿氏、牧瀬里穂氏とのお家元対談など魅力あるプログラムが行われ、青年茶人の学びの場となりました。
平成26年5月 国立京都国際会館において淡交会青年部ナショナルコンファレンス2014を開催しました。青年部の祭典として会員意識の向上と組織拡充のための原動力となってきた「全国大会」と、研修として次世代リーダーの育成を目的に開催した「サマーコンファレンス」の理念を踏まえ、新体制にふさわしい会員意識向上のための新たな行事として、全国より青年部会員572名、招待学生20名が集いました。
平成28年6月 淡交会青年部ナショナルコンファレンス2016inいわきを開催しました。東日本大震災や原発事故で被災された方々の心の復興の一助となるべく、御家元の発意のもと開催しました。
平成30年3月 淡交会青年部ナショナルコンファレンス2018を国立京都国際会館とグランドプリンスホテル京都を主会場に、「誇りと情熱」を大会テーマとして開催。青年部会員の他、関西・関東・九州の裏千家学生茶道研究会と宮城学生茶道連盟の招待学生を含む総勢594 名が、全国から京都の地に集いました。


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